本年度は,建設時から将来にわたって廃棄物処分場の環境安全性を持続ならびに保障するため,処分場内の水溶性有害物質の封じ込めに加え,水溶性有害物質の浄化促進をも期待できる鋼管矢板遮水壁を解析的に提案した.具体的には,有害物質の封じ込めおよび浄化促進が求められる海面廃棄物処分場に対して,廃棄物埋立護岸の一つである鋼管矢板遮水壁の継手箇所に遮水・浄化促進技術を適用し,有害物質の封じ込めおよび浄化促進を図り,更なる環境安全性を追究した.本年度の成果として,鋼管矢板遮水壁の継手部材であるH-H継手に遮水・浄化促進技術を適用することで,処分場内の水溶性有害物質の封じ込め,ならびに浄化促進機能を有する鋼管矢板遮水壁の構築が可能であることを明らかにした.
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