本研究は申請者の研究グループが開発したX線円形多層膜ゾーンプレート(CMZP)の高性能化を図り、その集光ビームサイズを25 nm程度まで縮小することを目的とした。初年度はCMZP作製工程の最適化とマニュアル化、Coupled-Wave Theoryに基づく光学特性計算プログラムを用いたCMZPのパラメータの決定法を確立した。2年目、3年目では、設計集光性能を30 nm、25 nmと段階を踏んで高度化を進めた。設計性能30 nmのCMZPでは集光サイズ30.0 nmを、設計性能25 nmのCMZPでは集光サイズ24.2 nmを得た。以上の結果より当初の目的とした25 nm程度の集光を実現できた。
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