本研究ではフェムト(10の15乗分の1秒)という短い時間に強度の高いレーザを光ファイバ内に照射し、熱的影響によるガラスの破壊を極力抑制し、内部に微細加工を施すことにより、光ファイバにこれまでにないセンサとしての機能を埋め込もうとするものである。内部加工は直径125 μmの細い光ファイバに行われるが、(1)内部に空孔のみを生成させたり、または(2)数μm直径の極めて細い貫通穴(穿孔:せんこう)を作りこむことによって、特徴的なセンシングを可能としている。これにより、空孔配置によって光ファイバの曲げ方向を検知、また穿孔加工では試料となる溶液を導入することで微小容量の分光センシング機能を実現できた。
|