研究課題/領域番号 |
24510128
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研究機関 | 独立行政法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
浅野 雅春 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門量子ビーム応用研究センター, 嘱託 (50370341)
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研究分担者 |
八巻 徹也 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門量子ビーム応用研究センター, 研究主幹 (10354937)
陳 進華 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門量子ビーム応用研究センター, 研究主幹 (30370430)
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キーワード | バイオマス変換技術 |
研究概要 |
木粉などを加水分解して得られる単糖類を分析するためにはHPLCによる糖分析が一般的であるが、検出器がRIの場合、検出感度が低く、グラジェント分析ができない。分解した構成糖成分を精密に分析するためには、電気化学検出器が必要である。今年度、電気化学検出器を用いた糖成分の分析条件の確立を図った。溶離液として水・アセトニトリル混合溶液を用いたが、水の比率が高いと、得られるピーク形状が悪くなることが分かった。最適比率は水・アセトニトリルが20:80の時にもっともシャープなピークが得られた。また、検出は1μ/mLの濃度まで可能であることが分かった。 また、木粉の分解・分離に及ぼす放射線前処理と亜臨界条件下の加圧熱水処理の組み合わせでは、放射線照射量が高いほど、また亜臨界条件の温度が高いほど、分解に要する時間は短くなるが、糖成分の分解も起こることが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
電気化学検出器を用いた糖成分の分析条件の確立を図ることができた。具体的には、溶離液として用いた水・アセトニトリル混合溶液の最適比率は水・アセトニトリルが20:80の時にもっともシャープなピークが得られ、1μ/mLの濃度まで掲出可能であることが分かった。また、放射線照射と亜臨界水状態を組み合わせた木粉の分解条件も明らかにすることができた。
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今後の研究の推進方策 |
放射線照射と亜臨界水状態を組み合わせた木粉の分解条件や糖成分の分析法が確立できたので、それらの最適化を図るとともに最終的な生成物であるアルコール変換とナノ孔イオン穿孔膜を使った濃縮技術の確立を図る。
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次年度の研究費の使用計画 |
購入した電気検出器が予定価格より低い価格で購入できたこと。及び溶媒や試薬などが予定量より少量で可能であった。 実験に使用する溶媒や試薬などを購入する。
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