研究課題
中性子回折、中性子小角散乱、ラマン散乱及び赤外測定等の実験にもとづいて、ゲル内部の狭い空隙に存在する水と水溶液の状態を分析し、その結果にもとづいて、水中の放射性セシウムを高い効率で捕獲する高分子複合体を発明した。この複合体の最大の特長は、通常のゼオライトやプルシアンブルーよりも、著しく短い時間でセシウムを捕獲して安定に存在し続けることにある。この新発明の高分子複合体の育成方法に関する特許を申請した。企業とのライセンス契約に向けた取り組みを実施している。
3: やや遅れている
利用予定であった国内および韓国の研究用原子炉の再稼動が、当初の予定よりも遅れており、本研究で不可欠な中性子ビームの利用に制限があったため。
達成度の理由欄で記述したように、本研究では研究用原子炉の利用が不可欠であり、その再稼動の見通しが立たないことから、その進展に遅延があった。本年度は米国の原子炉を利用することで、その遅れを取り戻す。具体的には6月に実験が予定されており、その結果にもとづいて、本年度中により高性能な除染材料を完成させるとともに実用化の道筋を明らかにする。
本研究で利用が不可欠な研究用原子炉の再稼動が遅延している為。
本年度中に米国の研究用原子炉を利用することで当初予定の実験を実施する。
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Journal of Physical Society Japan
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Polymer
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