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2014 年度 実績報告書

シンチレーションファイバによるビームロス陽子測定の研究

研究課題

研究課題/領域番号 24510134
研究機関独立行政法人日本原子力研究開発機構

研究代表者

佐甲 博之  独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 先端基礎研究センター, 研究主幹 (40282298)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード陽子 / ビーム損失 / リニアック
研究実績の概要

最終年度は、測定データからのH+レートの計算方法を改良し、シミュレーション計算を行い、エネルギー分布、角度分布の比較、またH+/H-比の真空度からの見積もりと比較を行った。シミュレーション計算とH+レート計算の改良は連携研究員Konstantinovaを中心に行った。TIPP2014会議において本研究についてKonstantinovaが発表を行った。
全体の研究として、平成24年から平成5月まで、系統的なビーム損失陽子飛跡の測定実験を行った。実験開始前に、検出器の測定角度、位置を遠隔で制御するための架台移動装置を製作し、ビーム計数、トリガー計数を自動計測するための測定器を購入し、計測の比較的な効率化を達成した。さらにシンチレーションファイバー2面を製作し、既存の6面と合わせた全7面により(1面は読み出し回路が不足しているため未使用)、陽子飛跡の水平方向、垂直方向の位置と角度を計測することができるようになった。
実験においては、上流側検出器のビーム軸に関する水平位置0-400mm、下流側検出器の水平位置0-600mmにおける測定を行った。まず、荷電粒子の証拠となる、信号を検出したファイバーの位置が全7面で直線状に並ぶ飛跡を観測した。さらに上流と下流で検出された信号の時間差(飛行時間)から、これらの荷電粒子が陽子と無矛盾であることがわかった。
さらに詳細な解析により、飛跡のビーム軸に関する角度分布が5-6度を中心とするがガウシアン状分布をしており、エネルギーが70-110MeVであることがわかった。これらはいずれもシミュレーション結果と一致している。
また、H+/H-の比が1e-8オーダーであることがわかり、これはビームパイプの真空度から見積もったH+生成レートの見積もりと一致した。
以上より、本研究でビームロスによる陽子の絶対レートが測定できることを示した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Scintillating Fiber Detector for the Beam Loss Proton Measurements at J-PARC Linac2014

    • 著者名/発表者名
      O. A. Konstantinova, H. Sako, T. Maruta, A. Miura
    • 雑誌名

      Proceedings of Science

      巻: TIPP2014 ページ: 083-090

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Scintillation fiber detector for the beam loss proton measurements at J-PARC Linac2014

    • 著者名/発表者名
      O. A. Konstantinova
    • 学会等名
      TIPP2014
    • 発表場所
      アムステルダム(オランダ)
    • 年月日
      2014-06-02 – 2014-06-06

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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