本研究ではビスクロロピリジル亜鉛ポルフィリンを原料に用いたホモカップリング反応によって金属配位子で連結されたポルフィリン環状三量体を一段階で合成することに成功した。得られた環状三量体は機能化されたクロマトグラフィーによって特異的に単離することができ、配位子部にパラジウム錯体を導入することによって1ナノメートルの空間内に互いに配位座を中心に向けた多核錯体を構築することに成功した。ポルフィリン部の亜鉛イオンを脱離後、酸化触媒として期待される鉄イオンを導入することにも成功し、今後有用な触媒反応に応用してゆくことが期待される。
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