研究課題/領域番号 |
24510142
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
中辻 寛 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 准教授 (80311629)
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キーワード | 表面電子状態 / 表面磁性 / 自己集積化 |
研究概要 |
遷移金属窒化物表面の実験室光源による光電子分光測定での電子状態解析を目標として、超高真空装置の整備を、昨年度に引き続き行った。MnN/Cuについては、高エネルギー加速器研究機構の放射光共同利用実験として角度分解光電子分光(ARPES)及び内殻光電子分光(XPS)測定を行い、表面電子状態についての知見を得た。CrN/Cuについては前所属(東京大学物性研究所)との共同研究での走査トンネル顕微鏡(STM)及びXPS測定から、クロム窒化物ナノ構造パターンの成長様式を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究では放射光共同利用実験に用いる遷移金属窒化物表面試料作製の条件を実験室装置で確立する必要があり、平成24年度はそのための試料作製真空装置の整備を行ったために達成度がやや遅れた。平成25年度はその整備がほぼ完了し放射光施設での実験を始めることができたが、ビームタイムの期間も限られており、達成度としてはやや遅れている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
放射光共同利用実験による窒化物、特にMnNのXMLD・ARPES測定、MnN上のAg量子ドットの作製とその評価を行う。また実験室光源によるARPES測定を目指した装置整備を昨年に引き続き行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
今年度末の超高真空物品購入に際して年度内納品が不可能だったものがあり、その分残額が生じた。 放射光実験に必要な高純度試料や超高真空物品の購入、および実験室光源によるARPES測定装置整備に必要な超高真空物品の購入に、未使用額も含め充当する。
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