本研究では、独自の集積型の細胞チップを作製し、血中循環がん細胞(CTC)の検出系の構築を目指した。微細加工技術を用いて、直径105マイクロメートルのマイクロチャンバーが約2万個集積した細胞マイクロアレイチップを作製した。デザインや表面処理等を検討し、1枚のチップで約180万個の白血球を単一層に配置することに成功した。本細胞チップを用いて、全血中に添加した0.0001%の標的がん細胞を検出することができた。検出後、独自のマイクロマニピュレーターを用いて、標的の単一がん細胞を回収し、一細胞PCRすることも可能であった。さらに、本細胞チップを用いて、肺がん患者試料中のCTC検出にも成功した。
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