研究課題/領域番号 |
24510187
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
宮川 雅至 山梨大学, 医学工学総合研究部, 助教 (50400627)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 施設配置 / フロー需要 / 施設密度 / 航続距離 / 往復移動 / 寄り道距離 |
研究概要 |
本年度は,電気自動車充電施設の立地を分析するためのモデルを構築し,一定のサービスレベルを達成するために必要となる充電施設の密度を求めた.具体的な研究成果は以下の通りである. 1.フロー需要型施設配置モデルを応用して,充電施設の立地分析モデルを構築した.利用者が移動途中に施設に立ち寄って充電する状況を考え,施設で充電することで往復移動が可能になる起終点ペアの量を用いて立地を評価した.充電施設の配置パターンとしては,線分上および平面上の規則的配置とランダム配置を対象とし,平面上での距離の計測には,直線距離と直交距離を用いた. 2.構築したモデルを用いて,施設密度,航続距離,起終点間距離,起終点での充電設備の有無がサービスレベルに及ぼす影響を考察した.そこでは,施設密度が高いほど,また航続距離が長いほど,そして起終点間距離が短いほど,往復移動が可能な起終点ペアの量が多くなることを示した.さらに,起終点のどちらでも充電できない場合には,短距離の移動でさえ常に可能とは限らないことを明らかにした.次に,目標とするサービスレベルを様々に設定し,それらを達成するために必要となる充電施設の密度を求めた.そして,より高いサービスレベルを求めるほど,必要となる施設密度が高くなることを確認した.また,起終点のどちらでも充電できない場合には,どちらか一方でのみ充電できる場合やどちらでも充電できる場合に比べて,より多くの施設が必要になることを示した. 以上の研究成果は,電気自動車の普及に必要な充電施設の整備水準を決定する際の基本的な資料となる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
充電施設の立地を分析するためのモデルを構築し,これまでの成果を学会で発表するなど,研究は計画通り進展している.
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今後の研究の推進方策 |
今年度の研究実績を基にして,次年度以降の研究計画を着実に遂行する.
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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