自動車によって排出される大気環境汚染物質の排出量を正確に推定するには各道路の交通特性値である通行台数、通行速度、車種、車齢が必要である。これらの値は道路に設置されている交通量測定装置で計測されているが、交通インフラが未整備であるアジアの大都市では精度がよくない。本研究では交通統計調査の精度や交通インフラの整備が不十分な東アジアの大都市において、自動車によって排出される大気環境汚染物質の排出量を精度よく推定するために必要な各道路の交通の特性値を推計する方法を検討した。実証実験としてタイ国の首都バンコクを例に適用し、限界と問題点を明らかにした。
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