研究課題/領域番号 |
24510219
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 一般財団法人ファジィシステム研究所 |
研究代表者 |
玄 光男 一般財団法人ファジィシステム研究所, 研究部, 特別研究員 (20095003)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 進化計算法 / メータヒユーリスティク / ハイブリッド型 / ネットワークモデル設計 / 最適生産計画 / スケジューリング設計 / 不確実環境 |
研究概要 |
本研究は,研究代表者らが10数年にわたって研究開発を続けてきた進化計算法を活用して,不確実環境下の最適生産計画・スケジューリング設計問題をより実践的な応用指向型研究として最適生産計画・スケジューリングアルゴリズムの開発を目指すものである.今年度の研究実施計画は次の通りである. (1)ネットワークモデル設計に基づく生産計画・スケジューリング問題の最適化表現研究。代表者らがここ数年にわたって続けてきたネットワークモデル設計と進化最適化を融合した研究を基盤にして,生産計画・スケジューリング問題をNode-Activate-Network問題として捉え,ネットワークベースモデル設計の開発を拡張する.本年度の研究では不確実環境下の最適生産計画・スケジューリング問題をネットワークモデルに変換する手法と進化計算法を融合したアルゴリズムを提案する. (2)ハイブリッド型進化的アルゴリズム設計の研究開発。研究代表者らはこれまでの進化計算法の研究成果を基盤にして,最新のメータヒユーリスティク手法,例えばPSOやEDAをそれぞれの特徴を遺伝的アルゴリズムと組み合せ,種々のハイブリッド型進化計算法を提案し,ベンチマーク問題等でそれらの有効性や実用性を比較して,不確実環境下の最適生産計画・スケジューリング問題に対する最良解の有効性を向上させる手法を提案する. (3)不確実な最適生産計画・スケジューリング問題のハイブリッド型進化計算法の応用研究。生産システムの製造過程で発生する不確実的要因を確率分布あるいはファジィ数で最適生産計画やスケジューリング問題の数学モデルを定式化し,ハイブリッド型進化計算法で実践的な応用研究を提案する.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究代表者ら(1)ネットワークモデル設計システムに基づく生産計画・スケジューリング問題の研究論文をJournal of Intelligent Manufacturingに,(2)ハイブリッド型進化的アルゴリズム設計の研究論文をIndustrial Engineering & Management Systems誌にそれぞれ刊行し,生産スケジューリングの多目的型進化計算法の研究論文がJournal of Intelligent Manufacturingでも、最近採択通知を受けでいる。(3)不確実な最適生産計画・スケジューリング問題のハイブリッド型進化計算法の応用研究に関しては国際会議で発表している。
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今後の研究の推進方策 |
ステップ1: これまでの成果(詳細は研究業績で述べる)であるハイブリッド型進化的アルゴリズムを基盤として,不確実環境下の生産計画・スケジューリングの解かなければならない具体的な問題の数学モデル化を総括・定式化する.更に,総括した具体的な問題に対処するための新しいハイブリッド型進化計算法を研究開発する. ステップ2: 既存の生物の進化現象をシミュレートしたアルゴリズム(人工神経ネットワーク,遺伝的アルゴリズム,粒子群最適化,人工生命アルゴリズム等)に対しての特性分析,適用性の解析を行い,異なるアルゴリズムの中に生命システムをシミュレートしたルール・手順を概括する.更に,ステップ1で総括した不確実的要因を伴う最適生産計画やスケジューリング問題の数学モデルと有機的に結合し,実用規模の不確実環境下の生産システム最適化問題に対応できる効率的なハイブリッド型進化計算法を提案する.
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次年度の研究費の使用計画 |
物品費:250,000 旅費:450,000 人件費・謝金:100,000 その他:100,000 計:900,000
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