「ストレスが測れる椅子」を試作しその性能を評価した。平面パッチアンテナ付き小型ドップラーレーダー(24GHz, 7mW)を椅子の背もたれの後ろに装着し、非接触で心拍に伴う体表面微小振動を捉え、心拍間隔の時間変動から自律神経活性を示す心拍数変動指数(HRV)を求めた。精神科医の協力を得て、健常者とストレス性疾患患者(うつ患者)をイスに座らせ、リラックス負荷(映像と音声)を加えたとき、健常者は副交感神経活性の有意な上昇が認められたが、ストレス性疾患患者では副交感神経活性の明確な上昇は認められなかった。椅子に座りリラックスを誘導するだけで、ストレス性疾患の一次クリーニングが可能となった。
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