研究課題/領域番号 |
24510238
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
本多 潔 中部大学, 中部高等学術研究所, 教授 (40181549)
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研究分担者 |
平藤 雅之 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 北海道農業研究センター(芽室), 畑作領域長、教授 (00370495)
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キーワード | 無人飛行機 / センサネットワーク / 洪水 / 統合システム / Twitter / SOS |
研究概要 |
大規模洪水モニタリングのための、地上フィールドセンサネットワーク(FSコンポーネント)、無人飛行機(UAVコンポーネント)、さらに衛星データとともに統合するマルチスケールかつリアルタイムな統合システム(統合システムコンポーネント)を研究開発する。統合システムコンポーネントは、cloudSenseセンサー基盤やWMSなど、国際標準APIを用いて他システムへ容易に接続できるものとする。 <<FSコンポーネント>> センサーノードとしてTwitter FSにGPSと水圧計を組み込み、水位データをTwitterを利用しながらインターネット上に送り出す小型、低価格の洪水モニタリングノードを開発、タイに設置し運用実験を行い正常な動作を確認した。さらに、Twitterに放出されたメッセージをcloudSenseに取り込み、SOS(Sensor Observation Service)規格のWeb Serviceとしてデータ供給できることを確認した。これにより現地設置から国際標準のWeb Service開始までプログラムの改変なしで素早く完了できる仕組みができた。 <<UAVコンポーネント>> 昨年度購入したUAVにより上記FSを設置したアジア工科大学院上空を飛行し画像収集を行った。さらにそれらの3次元再構成を行ったところ、詳細なDSMを構築できることがわかった。GPSで地上基準点を設置し洪水対策に重要となる標高の精度評価を行った。 <<統合システムコンポーネント>> 撮影計画、飛行実績、画像を速やかに統合システムへ取り込み災害担当者へ伝達・公開することによりスピーディな画像活用が可能になる。遠隔地の転送スピードを考慮して転送データ量を調整しながら統合システムにとりこむ仕組みの改良を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
FSコンポーネントでは、超音波センサーを組み込んだTwitterFSの開発、現地運用試験、Twitterからのcloudセンサーインフラへの同期、さらにWeb Service開始まで開発はきわめて順調で大変よい進展である。UAVのデータ取得や処理も順調である。統合システムでは若干の遅れがあるが今後無理無く開発を継続し目的を達成できる見込みである。
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今後の研究の推進方策 |
FSコンポーネントでは水位センサーの突発的な雑音を回避するフィルターを組み込むともに、もう一機のFSをアジア工科大学院近辺に設置し、継続的な実証をつづける。 UAVコンポーネントでは今年度秋の洪水期における撮影を行う。 統合システムは遅れを取り戻すための開発を精力的にすすめ、今秋の洪水期における試験運用を行えるよう準備を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
統合コンポーネント開発において、プログラム開発への適当な人材確保が遅れたためである。 統合システム開発において人材確保を行うメドがたっているので、予算をその開発の遅れを取り戻すために重点的に執行する。また、追加のFSの製作のためにも執行する。
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