研究課題
2011年にタイで発生したような大規模で氾濫域が刻々と変化する洪水をモニタリングするためには、通常の固定的な観測システムでは対応が難しい。そこで、機動的に配置可能な自律電源を持ち通信環境の制約なく設置ができ、さらにSNSにデータを送出する水位モニタリングノードを開発した。そして、メタデータを含む水位観測データを国際標準Web Serviceで動的に発信・取得して利用する仕組みを開発、無人飛行機や衛星データと組み合わせたマルチスケールな統合的なモニタリングシステムのプロトタイプを開発した。センサーノードは持ち運びが容易なサイズで太陽電池で自律駆動、超音波距離計で水位を測定しデータをTwitterに送出する。SNSを用いることにより即座にインターネット上に情報を送出できる。送出されたデータはいわば拡散状態であるので、それらをSNSから回収しセンサの位置情報などのメタデータとともに上位のアプリケーションへ供給するセンサ情報基盤を開発した。上位アプリケーションは国際標準Web ServiceであるSOS(Sensor Observation Service)を通して新しく設置されたセンサ情報を動的に取得可能である。これによりセンサノード設置から可視化までプログラムの変更なしに行えるようになった。一方、固定翼無人機による撮影が数平方km単位での詳細な洪水画像の把握に有効なことを実証し、さらに広域の面的情報との結合のため、センサ情報基盤上にセンサデータ、無人機データ、衛星を統合的に表示するアプリケーションを開発した。これにより機動的に配置される水位センサからのデータを、直ちに無人機、衛星画像と統合するシステムが実現でき有用であることを示した。今後はセンサノードの耐用性の確認、多数の実センサー配置と洪水での実運用、無人機データの迅速な処理と半自動的な処理に関する開発が求められる。
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