液状化が起きるための振動条件は何が決めているのだろうか。この問いに答えるために浅部に低浸透率層を持つ液体に浸された粒子層を鉛直に振動させる実験を(a) 加速度と周波数、(b) 液体の粘性率を変えて行なった。その結果(i) 低浸透率層の下に液体が貯留されて重力不安定が起きること、(ii) (i)が起きるための臨界加速度が存在しその値が最小となる周波数があること、(iii) 粘性率が高くなると臨界加速度が小さくなること、が分かりその物理を説明した。本結果は振動の加速度と速度の両方が液状化のために重要であり、高粘性率液体中では粒子間の潤滑の効果により液状化しやすくなる場合があることを示している。
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