前年度までに,モーメント法と解の重ね合わせによる解法により多体物体からの電磁波散乱を解析するコードを開発した。散乱体の数が多数の場合や散乱体の誘電率が大きい場合には,開発したコードの数値計算結果は発散した。 本年度は,点整合法と解の重ね合わせによるシミュレーションコードを開発した。点整合法は散乱体形状は限定されるが,高精度な数値解析法である。「モーメント法と解の重ね合わせによる解法」と「点整合法と解の重ね合わせによる解法」の数値計算結果は,同一であり,上記の問題点は解の重ね合わせの持つ問題であることが分かった。
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