防災科学技術研究所構内に長さ5mの実験斜面を設置し、土砂と雪の混合流の実験を昨年度と同様に実施した。2次元斜面実験で流動幅を可変型にし、側壁を設けて斜面上部から30cmに仕切板を持ち上げることによって土砂と雪の複合流を発生させることとした。流下状況の動画撮影から流下速度を読み取るとともに、堆積状況も実験後測定した。土砂の粒径や雪の混合比を変えることによって、実験を行い、土砂の粒径が大きい場合、流下距離が延びることが分かった。また、土砂と雪の複合流の二次元の運動シミュレーションを実施し、複合流の流下状況の再現とハザードマップ作成が可能であることが分かった。さらに、中越地震や大雨による土砂崩壊個所の現地調査を実施するとともに、冬期積雪期の雪崩発生状況の現地調査を実施し、ハザードマップ作成の基礎データを収集した。
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