研究概要 |
交付申請書に記載した研究実施計画書の項目に従い下記に記載。 新規のサンプルの収集;平成24年度は新規に2型糖尿病症例75例、対照症例8例のサンプルを収集した。平成25年度もサンプル収集を継続している。平成24年度末で、今までに収集したサンプル数は、2型糖尿病症例(T2DM)799例、対照症例(CON)771例となり順調に進んでいる。 試料の処理および遺伝子解析;理化学研究所、東京大学との共同研究により、HHEX (rs1111875, rs7923837), CDKAL1 (rs7756992), CDKN2A/B (rs10811661), SLC30A8 (rs13266634), KCNJ11 (rs5219), IGF2BP2 (rs4402960), PPARG (rs4402960), TCF7L2 (rs7903146, rs12255372), FTO (rs8050136), KCNQ1 (rs2237892), KCNJ15 (rs374687), UBE2E2 (rs7612463, rs9812056), C2CD4A-C2CD4B(rs7172432), GCKR(rs780094), IRS-1 (rs2943641)GRB14(rs3923113),ST6GAL1(rs16861329),VPS26A(rs1802295),HMG20A(rs7178572),AP3S2(rs2028299), HNF4A(s4812829)のgenotypingをT2DM 799例、CON 771例にて施行している。 T2DM 799例、CON 771例において臨床情報の収集も順調に進んでいる。 既に収集済みのサンプル(2型糖尿病症例724例,対照763例)において、Geretic risk scoreとインスリン分泌能(血清Cペプチド)の推移について調査中。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
A. 2008年末~2009年末に収集した763名の対照(CON)のサンプルに関して、3年後、5年後のインスリン分泌の推移や糖尿病発症の有無を調査し、又、上記の症例の内、75g OGTT施行症例においては、追加分泌の指標であるInsulinogenic indexやDIなどの推移も調査し、GRSの大小によりこれらの指標が影響を受けるかどうか、について解析する。→この内容については、現在、共同研究病院である糸魚川総合病院や社会保険高岡病院に依頼しデータ収集している。 2型糖尿病(T2DM) 724例についても経年的なインスリン分泌能や治療内容(特にインスリン導入の有無)の推移について調査しGRSの大小により影響を受けるかどうか同様に検討を行う予定である。→富山大学附属病院通院中の症例について調査している。 B. 横断的検討として、最近、報告された南アジア人のT2DMで有意な関連を示したGRB14, ST6GAL1, VPS26A, HMG20A, AP3S2, HNF4A(Nature genetics 43:984-9, 2011)の6SNPsにおいてgenotypingを行う。この中で日本人T2DMに有意な相関を示すものがあれば、14SNPsに追加しGRSを再度countし臨床パラメーターとの関連について①のような横断的検討及び、今回予定している縦断的検討を行う。→理化学研究所、東京大学との共同研究により上記のSNPのgenotypingを行っている。 上記の検討に関してpowerを増すために更に新たにT2DM, CONのサンプルを収集する。→新規のサンプル収集は順調に進んでいる。 研究の経過は、上記のような経過であり、交付申請書に記載した研究の目的の各項目について概ね順調に進展していると思われる。
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