出芽酵母は細胞レベルの老化・寿命制御の解明に重要な研究モデルであるが、遺伝学的解析に有利なことから一倍体細胞が用いられてきた。高等生物が一般的に二倍体であるので、本研究では出芽酵母の二倍体細胞について寿命制御メカニズムを解明することを目指した。野生型の二倍体株は一倍体株よりも分裂寿命(1個の細胞が死ぬまでに出芽する細胞数)が長かった。二倍体特異的に発現する遺伝子の探索過程で、新しい寿命関連遺伝子をみつけた。さらに、増殖に必須な遺伝子の中から二倍体ヘテロ遺伝子破壊株を利用することにより新しい寿命遺伝子をみつけた。
|