研究課題
1.動物モデルにおけるASORNの抗インフルエンザウイルス(IFV)活性の検証:インターフェロン (IFN)-α1 mRNAの発現を安定・増大するアンチセンスRNA (AS)と、その安定化機能ドメイン配列からなるアンチセンスオリゴリボヌクレオチド (ASORN)は全長ASと同程度にmRNA発現を増加させた。本申請では生体分解性PLGAナノ粒子を用い、IFV感染局所にASORN投与を可能にする吸入型Drug Delivery Systemを開発し、Proof of Conceptの確立を図った。今年度は、IFN-αによる自然免疫応答が定量的に検討可能なヒトA型IFV感染モルモットモデル系を樹立した。続いて、ASORNの遺伝子発現制御機能を至適化する封入条件下に、これを担持するPLGA粒子を作製し、気道局所に投与した。その結果、投与量に比例してIFN-α1 mRNAの早期発現とウイルス力価の低下が観察され、ASORNが生体レベルで抗ウイルス性自然免疫の制御を可能にする事を示した。2. IFN-α1 ASによる同mRNA安定化の分子メカニズム:miR-1270 response element (MRE-1270) を共有するIFN-α1 ASに加え、その他のIFN-αファミリー遺伝子由来のASとmRNA、CAPRIN1を始めとする5種の細胞mRNA が、ceRNA (competing endogenous RNA)としてネットワークを形成し、MRE-1270を介してmiR-1270を阻害することによりIFN-α1 mRNAを安定化することを論文発表した。3.非コードRNAによる遺伝子発現制御:初期応答遺伝子群に含まれるサイトカイン遺伝子mRNAの安定性が、転写後性にASにより制御されるメカニズムについて総説論文を発表した。
すべて 2015 2014 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) 備考 (2件) 産業財産権 (1件)
Frontiers in Bioscience (LandMark edition)
巻: 20 ページ: 1-36
10.2741/4297
Cellular and Molecular Life Sciences
巻: 印刷中 ページ: 印刷中
10.1007/s00018-015-1875-5
Hepatology Research
巻: 44 ページ: 571-583
10.1111/hepr.12157
http://www.ritsumei.ac.jp/research/special/story/story01.html/
https://www.bioscience.org/special-issue-details?editor_id=193