ヒドロキシメチルシトシン(hmC)は、DNAを構成するシトシン修飾の一つであり、近年DNAの脱メチル修飾の過程で重要な働きをしていると考えられている。そこでメチル化シトシンヒドロキシラーゼTET1をHEK293T細胞に過剰発現させ、液体クロマトグラフ・タンデム型質量分析計でヒドロキシメチル化デオキシシチジン量の増大を確認した。さらに、独自に開発したMoCEV法を用いて観察した結果、HEK293T細胞内に導入したhmCは細胞増殖を経ると、CpGの部位でメチルシトシンへと変化することを明らかにした。これらの結果は、TET1を活用した部位特異的DNA脱メチル化誘導を考える上で重要な知見となった。
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