大腸上皮細胞のスーパーオキシド生成酵素Nox1の制御にbetaPixが関わっていること、またその制御にbetaPix自身のリン酸化が関わっていることを見い出した。betaPixはNox1の活性化因子Racの活性化を行う酵素であり、そのリン酸化によりRac活性化が亢進していることが明らかになった。さらにリン酸化の位置によっては、逆にNox1活性化能を失うことが判明した。betaPixの変異体や短縮型の分子/細胞レベルでの検討から、リン酸化による正負両方向の活性制御の機構を解明した。さらに放出されたO2-が細胞へ与える影響を調べ、変換されて細胞へ入ったH2O2がアポトーシスを起こすことを見出した。
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