ヒトデの中には、生育環境の悪化や、敵に襲われた際に腕を切り離す種類がある。マヒトデの自切はNMQAとNAの1:1混合物で誘起され、APF (NMQA NAの1:1の混合物) は、ニッポンヒトデとエゾヒトデの自切も誘起するのでヒトデに共通のAPFであると考えられる。 このAPFを用いて自切機構の解明に取り組んでいる過程で時間を要する’slow autotomy’において、炎症性の機構が関与していること、神経変性保護作用、鎮痛作用を示す阻害剤が自切時間の短縮をもたらすことが分かった。これらの機構を観察したところ、自切時間が短縮された場合、切断した腕の再生には時間が必要なことが観察された。
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