| 研究課題/領域番号 |
24510314
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 研究機関 | 富山大学 |
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研究代表者 |
SURESH Awale 富山大学, 先端ライフサイエンス拠点, 特命助教 (00377243)
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| 研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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| キーワード | PANC-1 / Antiausterity strategy / Metabolomics / Biomarker / Drug Discovery |
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| 研究概要 |
2012 (平成 24) 年度は、一連の実験において新規の antiausterity agents を見出し、ヒト膵臓癌細胞の栄養飢餓耐性と生存に関わる代謝学的 austerity バイオマーカーを同定した。タイ産薬用植物 Uvaria dac (現地名 kluai I hen) にヒト膵臓癌細胞株 PANC-1 に対して栄養飢餓選択的に強力な細胞毒性を見出し、成分を精査したところ 12 種の新規化合物を単離した。単離した化合物の構造は、核磁気共鳴 (NMR) スペクトル、高分解能質量分析スペクトル (HR-MS)、円二色性 (CD) スペクトル等各種分光分析手法により酸素官能基を多く有する新規のシクロヘキセン安息香酸誘導体と決定した。特に、Uvaria dac 由来の (+)-grandifloracin は低栄養条件で強くかつ選択的な細胞毒性活性を示す強力な antiausterity agent として発見した。(+)-Grandifloracin の絶対立体化学は、X 線結晶構造解析によって決定した。単離した antiausterity agents が膵臓癌細胞の代謝に与える影響を検討するために、栄養が十分な条件と不足した条件それぞれで培養した PANC-1 細胞を用いて実験した。また、antiausterity agents は様々な濃度条件や時間条件で細胞に接触させ、細胞および培養上清からそれぞれ抽出した代謝産物を、NMR 実験に供した。代謝物変動の解析は BioRad 社のソフトウェア『Know It All』を利用した。Antiausterity agents 曝露時の重要な相違点の検出および違いの見られる代謝物の同定を現在進めている。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
興味深いデータは得られているが、計画よりもデータ解析にはやや時間がかかっている。具体的には、共同利用施設での NMR その他の機器を使用する上で時間制限があり、研究活動にはこれらの時間制限と並行しながら計画する必要がある。しかし、次年度には主要な成果は得ることが可能であると考えている。
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| 今後の研究の推進方策 |
新たに発見された化合物を含めた antiausterity agents の austerity 環境下で PANC-1 細胞におけるメタボローム変動に対する影響を分析する。新規 antiausterity agents の探索を継続する。特に、antiausterity agents が PANC-1 細胞の解糖系および TCA サイクルでの代謝産物におよぼす影響を明らかにする。プロジェクトはまた、FT-NMR および FT-MS のアプローチを利用し in vivo 実験での代謝の変動を調べることを目的とする。メタボロミクス研究に加えて、Akt や小胞体ストレス、オートファジーなどのような主要な生存因子に対する antiausterity agents の効果をウェスタンブロット法および PCR 法により解明する。
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| 次年度の研究費の使用計画 |
購入予定の試薬の在庫不足のため、2012 (平成 24) 年度中に納品されなかった。未使用の研究費は 2013 (平成 25) 年度請求分とあわせて、株化された PANC-1、CAPAN-1 等の膵臓癌細胞や細胞培養用試薬・消耗品（培養フラスコ、液体培地、培養皿、ピペット等）、分析試料調製用試薬・消耗品（抽出用溶媒、メンブランフィルター、NMR 用溶媒）の購入ならびに共同利用施設の NMR その他分析機器の機器使用料の支払いに使用する予定である。
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