本研究では、新規な機能性ペプチド探索の手法であるcDNAディスプレイ法により、高い細胞膜透過性を有する新しいペプチドを創出することを目的とした。cDNAディスプレイ法は、膨大な数の配列多様性から特定の機能配列を見出す技術である。スクリーニングサイクルで提示された配列候補を化学合成し、蛍光標識し、細胞膜への透過性について検証した。同時に、ペプチドの相互作用解析に供することのできる分析用光学系を開発した。組織化された細胞内へのペプチドの拡散を観察するために、蛍光相関分光法によりペプチドの挙動解析を行った。その結果、細胞膜と新規膜透過性ペプチドの構造と膜透過性の相関を明らかにした。
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