1950年に在グアム島で米軍基地が誕生すると、基地内は国防総省、基地外は内務省管轄下で島政府の統治下におかれた。かねてより基地内外における住民の生活環境基準(生活の質) の格差は深刻であったが、国防総省をはじめとする連邦政府がこの問題に関心を寄せるようになったのは2010年になってからであった。 アメリカでは、近年軍人の確保が困難となっており、米軍においてナショナル・ガードが果たす役割が重要視されるようになっている。本研究では、グアムはナショナル・ガードが住民に占める比率が全米で最も高いことがその背景にあることを明らかにし、水資源をめぐる基地内外格差の状況を具体的に明らかにした。
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