バングラデシュ農村では、2000年以降、小規模な地域NGOや草の根人権組織・活動家が女性に対する暴力と闘う目覚しい活動を行うようになった。しかし、同国を対象としたジェンダー研究においては、被害者女性の最も近くで活動してきながら、これらの組織の担い手や活動家、その活動の実態は明らかにされてこなかった。 本研究課題は、草の根人権組織・活動家の視点から女性に対する暴力の動向を把握し、それを地域における開発とジェンダー(GAD)政策の進展に位置づけて理解した。また、村裁判への介入、調停、女性子ども虐待根絶特別法廷のモニタリングなど、これら組織や活動家が担う主要な活動について、その実態を明らかにした。
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