2005年風営法改正いらいの繁華街「クリーンアップ」(取り締まり強化)が進み、調査の要であるアウトリーチやピアエデュケーションに積極的に反応する人は、風営法届け出事業の中でも条件の良い店舗で働く人に偏っていることが明らかになった。合法性産業の二極化が進み、「クリーンでない」店舗等で働く人の脆弱性が高まったと言える。不法就労の外国人についても、外界と接触を避ける傾向が強まり脆弱性が高まっていた。 各国当事者団体とWHO等一部国連機関の、性労働者の脆弱性を高める性取引犯罪化は避けるべきとの主張に照らしても、性労働者の権利と安全を守るためには、取り締まり強化を避けるべきであると本研究は結論した。
|