本研究の目的は、近年多領域の研究において分析概念として用いられることの多いソーシャル・キャピタル(SC)が、女性の政治参画やジェンダー関連政策の推進にポジティブな影響を及ぼすかを検討することにあった。神奈川県の市町村を対象に、各市町村のマクロ・データや議員調査に基づいて、地域のSCと女性議員比率との関連を検討したが、予想したような明確な関係性を析出することはできなかった。また地域の男女共同参画プランを分析することで、女性の政治参画と地域のジェンダー関連政策の推進状況を分析したが、女性の政治参画がジェンダー関連政策を推進する傾向が窺えた。
|