• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実施状況報告書

女性研究者支援のためのシステムの構築と政策提言のための研究-日中韓の比較から-

研究課題

研究課題/領域番号 24510393
研究種目

基盤研究(C)

研究機関独立行政法人国立女性教育会館

研究代表者

内海 房子  独立行政法人国立女性教育会館, その他部局等, 理事長 (60623022)

研究分担者 石崎 裕子  独立行政法人国立女性教育会館, 事業課, 専門職員 (00434150)
野依 智子  独立行政法人国立女性教育会館, 研究国際室, 研究員 (40467882)
中野 洋惠  独立行政法人国立女性教育会館, 研究交際室, 室長 (60155786)
引間 紀江  独立行政法人国立女性教育会館, 事業課, 専門職員心得 (70623023)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード女性研究者支援 / 大学 / ワーク・ライフ・バランス / ポジティブ・アクション / ジェンダー / 中国 / 韓国 / 男女共同参画
研究概要

研究期間の第1年度は、国内の女性研究者の実態並びに女性研究者が研究を継続・発展させるための課題を把握するためのアンケート調査と女性研究者支援の先駆的事例としての韓国調査を実施した。
(1)アンケート調査:国立大学86大学の男女研究者(助教以上)4,940名を対象に実施した。調査方法は、大学の教員数並びに女性研究者支援事業(平成18年度から平成23年度)採択の有無に応じて、各大学の配布数を調整し、各大学担当部署に郵送した。担当者は、男女比・職位・専門分野のバランスを考慮して任意に研究者に配布。調査票を受け取った研究者が記入の上、直接返送した。調査期間は、9月21日から10月15日までで、2,736票回収、回収率は55.4%であった。質問項目は、①基本属性、②大学の男女共同参画についての意識、③仕事と生活のバランス、④女性研究者支援事業への認識度や必要な支援についてであった。
結果、男性研究者のパートナーに専業主婦が多いことや女性採用の優先枠については若い男性研究者の反対が多いことなどが明らかとなった。また、支援事業に取り組んだ大学の研究者は、自校の男女共同参画が進展したと認識していることがわかった。
(2)韓国の女性研究者支援についての調査:韓国の女性研究者の現状と課題を明らかにするために、①政府機関である韓国女性政策研究院(KWDI)、②ソウル大学、③成均館大学、④へウォン女子高校にヒアリング調査を行なった。
以上、初年度の成果として大学のアンケート調査の集計結果をまとめて報告書として刊行した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

本研究の目的は、女性研究者の登用及び参画を推進するための政策とシステムを提示することにある。そのための方法として、まず国内の女性研究者の実態を把握するための量的調査を実施した上で、近年、女性研究者の比率が15.6%(2008年、OECD“Main Science and Technology Indicators 2010/2”)に伸びた韓国と、科学工学系博士号取得者が急増した中国に着目し、日本・中国・韓国(以後、日中韓と称す)の女性研究者支援の比較を行なう。その上で、韓国調査・中国調査を実施し、日中韓の女性研究者支援の政策と研究者育成機関である大学の取り組みについての現状と課題を明らかにする。日中韓の比較を踏まえて、日本の今後の女性研究者支援への政策提言を行ない、有効なシステムを提示する。
以上の研究目的のうちのアンケート調査を実施し、回収率も55.4%と高率であった。また、韓国調査も国の機関、国立大学、女子高校などの多様な対象でヒアリング調査を実施することができた。

今後の研究の推進方策

研究期間の第2年度は、国立大学86大学の男女研究者を対象にしたアンケート調査の結果をふまえて、個別にヒアリング調査を実施する。ヒアリング調査の手順は以下の通りである。
第1年度のアンケート調査の際に、個別ヒアリングの承諾の有無と連絡先の項目をつけて、承諾してくれた研究者の中から、男性研究者10人・女性研究者10人を選定し、個別にヒアリングを実施する。ヒアリングの方法は、面接もしくは電話での質問の形式をとる。質問項目は、研究生活へのプロセスとそのプロセスにおける悩みや課題、それら課題をどのように乗り越えたかについて、また、どのような支援が必要だと思うかなど、研究生活・家庭生活に関する具体的なヒアリングを行う。
ヒアリング対象の選定には、第1年度のアンケート調査の自由回答の分析、並びにこれまで女性研究者支援事業を採択した大学が作成した報告書を分析して、ヒアリング対象を検討する。
男女研究者の抱えている課題、並びに必要な支援の分析から、女性研究者支援のためのシステム構築の考察を行う。

次年度の研究費の使用計画

該当なし

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 課題解決型実践的活動に結びつく学習プログラム2013

    • 著者名/発表者名
      中野洋恵
    • 雑誌名

      実践研究

      巻: 第3号 ページ: PP.27-41

  • [雑誌論文] 韓国における多文化家族支援の課題と可能性2013

    • 著者名/発表者名
      野依智子
    • 雑誌名

      実践研究

      巻: 第3号 ページ: PP.148-162

  • [学会発表] 大学における男女共同参画についてのアンケート調査中間報告

    • 著者名/発表者名
      野依智子
    • 学会等名
      中国・四国男女共同参画シンポジウム
    • 発表場所
      香川大学
    • 招待講演
  • [学会発表] 大学における男女共同参画についてのアンケート調査報告

    • 著者名/発表者名
      野依智子
    • 学会等名
      高知大学男女共同参画推進室講演会
    • 発表場所
      高知大学
    • 招待講演
  • [備考] 独立行政法人国立女性教育会館出版物・報告書

    • URL

      http://www.nwec.jp/jp/publish/

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi