本研究の研究成果は三つに分けられる。(1)概念における曖昧性や段階性がいかにして生じるのかに関する概念空間説を展開してきた。その結果は非常に実り多いものであり、多くの論文の形で出版された。(2)曖昧性は普遍的な現象であるという標準見解を徹底して批判してきた。この見解は曖昧性という概念そのものの整合性を脅かすことになる様々な論理的パラドクスを惹起してきたのである。その成果として、雑誌マインドにて長編の論文を公開した。(3)2013年度に東京大学にて曖昧性と確率に関する大規模な国際学会を主催した。申請者は雑誌Syntheseのゲスト編集者であり、その学会から10以上の論文が刊行される予定である。
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