研究概要 |
月例研究会を下関市立大学および龍谷大学で開催した(4/21, 5/12, 7/7, 8/11, 9/9, 10/27, 12/22, 1/27, 3/5)。F・G・ユンガーの『技術の完成』28章から33章までの翻訳文の検討、および内容に関する討議。ユンガーの難解な文章を一語一句をおろそかにせず読み進めることを通じて、分担者各自の技術、人間、自然に関する思索を深めた。 代表者桐原はユンガーの技術哲学の独自性を彼の「因果性」概念に見出し、これをめぐって論考を準備中である。なお、桐原は分担分(「和解概念の展開」広島大学越智貢教授代表)に関連する論文を3本執筆したが、本科研に直接関係する論文は公刊していない。分担者今井は論文「革命的ナショナリズムから技術批判へ―F・G・ユンガーの技術論―」を公刊した。また分担者中島は「環境文学の系譜―H.D.ソロー、H.パーシェ、石牟礼道子―(3)」を公刊した。分担者小長谷は『技術の完成』の内容を科学技術史の観点から批判的に検討した。
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