研究課題
基盤研究(C)
フランスの現象学者メルロ=ポンティの遺稿草稿の調査を行うことによって、彼の最晩年の重要な芸術論『眼と精神』に記されている存在論的な問題を周辺的な面からも明らかにした。その際、メルロ=ポンティが考察の対象としていた画家セザンヌの他に、スイスの画家パウル・クレーからも大きな影響を受けていることを、クレーのテクストの検討を通じて明確にすることができた。この考察を通じて、「音楽」と存在論との関係という問題が重要な意味を持つことがわかった。
哲学