研究課題/領域番号 |
24520043
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 国際基督教大学 |
研究代表者 |
古藤 友子 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (90195751)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
キーワード | 中国飲食文化 / 陰陽五行説 / 五味論 / 本草学 / 韓国飲食文化 / 日本飲食文化 |
研究概要 |
平成24年度は、特別研究期間にあたり、京都大学文学研究科私学研修員として研究を進めた。京都大学人文科学研究所の術数学研究会では、『五行大義』「五味論」を講読した。研究会に出席し、五味論や飲食文化について参加者と意見を交換した。また、人文科学研究所教授の武田時昌教授らと、韓国ソウル大学で開催された「東アジアの科学と宗教国際ワークショップ」に参加し、東アジアの飲食文化に関する発表を行った。飲食文化および本草学関係の資料については、京都大学に所蔵されている図書及び資料の整理を、国際基督教大学大学院博士後期課程の小平友美氏、肥爪淳子氏らとともに行った。さらに、資料収集のために、韓国中央図書館、ソウル大学奎章閣等を訪れた。 平成25年3月2日には、国際基督教大学において開催されたICU哲学研究会で発表した。(「中国五味論小考-李時珍『本草綱目』の分類にみる」) 科学研究費の支援を得て、平成25年3月23日には、国際基督教大学において第一回飲食文化研究会を開催した。発表者は、戸川芳郎(東京大学名誉教授)「青木正兒の『華国風味』―名物学とは何か」、大形徹(大阪府立大学)「仙人になるための飲食」、肥爪淳子(国際基督教大学大学院)「イギリスの食文化」であった。 その他、東海大学ヨーロッパ学術センターにおいて「日本人の価値観を伝える」、大谷大学尋源館において「占いとは何か―易の世界」、京都大学人文科学研究所術数学研究会において「京都大学附属図書館蔵『大易断例卜筮元亀』について講演を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
京都大学では研究に専念することができた。資料収集は京都大学及び韓国ソウル大学等において行ったが、今後より広汎に資料収集を行い、整理したいと考えている。
|
今後の研究の推進方策 |
平成25年度は、国際基督教大学アジア文化研究所において、第12回国際実学シンポジウムを開催する予定である。中国、韓国、日本の実学研究者が集うこの機会に、生活上の学問知についての発表を行いたいと考えている。また、その成果は『アジア文化研究』別冊に投稿する予定である。中国の飲食文化、東アジアの本草学関連の資料収集、資料整理も引き続き行う。 京都大学人文科学研究所の術数学研究会に参加するとともに、東京(国際基督教大学)においても飲食文化研究会を年3回程度のペースで開催し、関連文献の講読、研究発表の場をもつ。
|
次年度の研究費の使用計画 |
次年度使用発生の理由については、人件費使用額が予定より少なかったが、これは京都大学に滞在している期間がながかったためである。次年度使用額を含め、京都大学術数学研究会への国内出張旅費、飲食文化研究会の開催に関わる費用等を計上している。
|