ネパール仏教において、『ナーマサンギーティ』は最も読誦されており、法界語自在マンダラは最も供養されており、na mo va gi sva ra yaは最初に教わる文字であり、そのいずれも『スヴァヤンブー・プラーナ』に登場し、文殊菩薩は核となっている。これがネパール仏教の特徴の一つである。 三宝マンダラ、ジャンク長寿祝賀儀礼、釈尊帰郷図はネパール仏教の代表的な儀礼・図像であるが、その発展の解明にはネパール現存の梵語・ネワール語混成写本なしでは語れない。これらの写本は13世紀にインド仏教が滅んだ後、ネワール文化の影響のもとで製作されている。そのためこれらはネパール仏教を知るための手引きでもある。
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