研究課題/領域番号 |
24520060
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研究機関 | 一般財団法人人文情報学研究所 |
研究代表者 |
苫米地 等流 一般財団法人人文情報学研究所, 仏典写本研究部門, 主席研究員 (60601680)
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研究分担者 |
加納 和雄 高野山大学, 文学部, 准教授 (00509523)
永崎 研宣 一般財団法人人文情報学研究所, 人文情報学研究部門, 主席研究員 (30343429)
宮崎 泉 京都大学, 文学研究科, 准教授 (40314166)
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キーワード | サンスクリット写本 / データベース / 仏教学 / 印度哲学 / 人文情報学 |
研究概要 |
本研究課題の趣旨とするところは、東京大学東洋文化研究所において公開されているサンスクリット写本データベースの改善・拡張作業を通しての、サンスクリット写本情報の電子的記述・データベース化手法の開発に向けた基礎的研究である。 H25年度は、先年度に決定したデータ入力方針に従い、TEI P5に準拠したXMLによる写本カタログエントリーの構造化を継続して行った。前年度同様、二名の作業者にデータ入力を依頼し、これにより東京大学総合図書館所蔵サンスクリット写本のほぼ全てについて情報の構造化がなされた。ただし、一部のカタログエントリーにおいては、TEI P5による構造化に必ずしも馴染まない内容構成が見られるため、そのようなエントリーについては、データ入力を暫定的なものとし、さらなる技術的検討の対象として残した。また、本年度は、研究集会を2回(東京1回・京都1回)開催し、データ入力の進捗状況を確認するとともに、データの構造化に関して残された問題点を討議した。 各研究分担者については、宮崎・永崎が代表者苫米地とともにデータ構造の再検討を行い、加納は一部の東京大学写本に関する調査を通し、書誌情報のアップデートを行った。また、連携研究者種村も東京大学写本を利用した研究によって文献学的新知見を得、書誌情報アップデートのための情報を補強した。 今後は、以上の作業を通して得られた技術的・書誌学的知見を基にしてデータのさらなる充実を図り、最終的な新データベースの実装に向け作業を遂行してゆく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
暫定的に入力したものを含め、東京大学所蔵サンスクリット写本のカタログエントリーのほぼ全てをTEI P5準拠のXMLデータ化することができた。また、写本に関する書誌情報についても新たな知見を得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度となるH26年度は、既入力データの校正・修正によってデータの信頼度を向上させるとともに、検討課題として残された一部カタログエントリーの構造化についての技術的検討を続ける。また同時に、写本に関する書誌情報のアップデートを継続する。データの校正が完了した段階で、データベースの実装・試験運用を行なう予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
東京にて予定していた2回の研究集会のうち1回を中止したため、関西地区の研究分担者2名分の旅費が余剰となったため。また、一部の物品購入を本年度は見送ったため。 次年度請求分と合算し、余剰の発生した研究分担者(加納・宮崎)において旅費・物品費として使用する。
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