研究課題
基盤研究(C)
本研究では、3種類のインド貿易布の呼称と日本に舶載された布との同定に成果を得た。サルピカードと呼ばれる布が更紗の一種と判明し、オランダが自国にインド更紗を輸入し始めた時期を、従来の想定より50年程早める結果となった。小堀遠州の周辺で、特注の更紗が制作されたことがわかり、遠州はインド更紗の茶道への導入のみならず、和更紗制作にも関与したと考えられる。また、江戸中期の更紗鑑賞熱の高まりには、円山応挙が関与した可能性があることが判明した。
アジアの染織