本研究は、現代の視覚表象における身体イメージの問題を映画や写真、マンガなどの現代的メディアを対象に検討したものである。阿部宏慈は、特に2011年の東日本大震災後のドキュメンタリー映画における映像の受容の問題を可傷性の概念を中心に検討した。研究分担者の中村唯史は、マンガ的描写における主観的視点表現の問題を現代の日本マンガ作品を中心に研究した。同じく清塚邦彦は、これらの行論の哲学的理論的基盤をなす議論によって研究会を主導し、この間、関係学会等で発表をおこなった。本研究の成果は、研究会等で研究に協力した他の研究者との共著論集『現代視覚表象におけるメディア的身体の研究』によって発表された。
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