ナショナルフィルム期以降の映画を対象として、ショットを計量的に分析することで言語圏ごとの映画の違いを明らかにすることを試みた。ショットの計量のために専用のエディタを制作し、画像認識と人の操作を組み合わせてショットのつなぎ目をマークしていくようにした。日本、アメリカ、フランスの映画から各年の大ヒット作を選び、合計91本を分析した。ショットの長さの平均や標準偏差がある程度、映画を特徴付ける指標になることがわかった。一方で映画の特徴をより的確に表すには、時系列情報を従来とは違う形で処理する方法の開発が緊急の課題となることが分かった。
|