研究課題
基盤研究(C)
音楽文化史の研究の進展によって早くも明治中期から大正期において日本各地で西洋音楽の演奏が楽しまれていることが明らかになった。しかし、専門的な音楽家が都市に偏在する当時、地方の人々はいったいどのようにして音楽を学んだのだろうか。明らかにしたのは、音楽の普及における楽器の独学の重要性である。また、環境整備の重要性である。手風琴やハーモニカの流行の背景には安価な楽器の供給と独習書の活発な出版が認められるように、音楽を独習する環境は人々を楽器の演奏へと誘い、音楽の普及を進展させる。
音楽学