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2017 年度 実績報告書

明治期・大正期・昭和期に国内外で活動した彫師に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 24520165
研究機関都留文科大学

研究代表者

山本 芳美  都留文科大学, 文学部, 教授 (50363883)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2018-03-31
キーワードイレズミ / タトゥー / 香港 / 東南アジア / 欧米 / tattoo / 彫師 / 刺青
研究実績の概要

最終年度の研究成果
2017年5月に、北京廊坊で3日間開催されたコンベンションにて、中国の現況を確認した。9月にはパリで小規模な講演をしたのち、イギリスのロンドンでは、タトゥー関連資料のあるWellcome Collectionを見学した。また、エセックス大学でタトゥー史を研究するMatt Lodder氏と懇談した。Lodder氏と今後の共同研究について話し合った後、ゲストキュレーターであるLodder氏の紹介でコーンウェル国立海事博物館の特別展「Tattoo :British Tattoo Art Revealed」を見学した。さらに、オックスフォード大学付属Pitt Rivers博物館にて、1906年8月に神戸で収集された日本人彫師の下絵を調査し、同大学付属図書館でも資料調査を実施した。10月には日本民俗学会第 69 回年会、11月には台湾の台東でおこなわれた第三屆「卑南學」學術研討會で成果を発表した。

研究期間全体の成果
本課題の目標は、おおむね達せられたと考える。今回、欧米と香港、シンガポールなどで幅広く資料調査をおこなった。19世紀末から20世紀初頭にかけて、海外へ出稼ぎ、移民していた日本人彫師が、どの地域に主に集中していたのかを確認した。渡航の際、船が主要な交通手段であった時代は、横浜、神戸、長崎を中心として、客を彫師のもとに効率よく送りこむ、外国人旅行者向けホテル、古美術商、写真師、彫師間のネットワークが形成されていた可能性があった。欧米に日本人彫師が仕事をしたことは、2010年に小山騰が著書で明らかにした。本研究では、その後さらに充実した新聞や雑誌、論文、古写真などの各種データベースを利用することによって、英米で活躍したYoshisuke Horitoyoの足どりを詳細にたどることができた。さらに、欧米や東南アジアに複数の日本人彫師が移住していたことを明らかにした。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2018 2017 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] 「香港の日本人彫師たち――19世紀末から20世紀初頭まで」2017

    • 著者名/発表者名
      山本芳美
    • 雑誌名

      『政經論叢』

      巻: 第85巻第3・4号 ページ: p.179-p.216

  • [学会発表] 「日本みやげとしてのイレズミ――19世紀からの動態」2017

    • 著者名/発表者名
      山本芳美
    • 学会等名
      日本民俗学会第69回年会
  • [学会発表] 「卑南族的身體裝飾――手紋和「黑齒」」2017

    • 著者名/発表者名
      山本芳美
    • 学会等名
      第三屆卑南學學術研討會
    • 国際学会
  • [図書] 卑南学資料第三集2018

    • 著者名/発表者名
      山本芳美、林志興、王勁之、王雅萍ほか(予定)
    • 総ページ数
      -
    • 出版者
      耶魯国際文化事業有限公司
  • [備考] 都留文科大学文学部教員業績照会

    • URL

      https://ptweb.tsuru.ac.jp/step/KInfo.asp?ID=123

  • [備考] 日本の彫師はいつから認められてきたのか

    • URL

      https://synodos.jp/culture/17323

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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