研究課題/領域番号 |
24520183
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
杉山 千鶴 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (40216346)
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研究分担者 |
中野 正昭 明治大学, 文学部, その他 (40409727)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 浅草オペラ / 浅草レヴュー / オペラ女優 / レヴュー・ガール / 帝劇歌劇部 / 小森敏 |
研究実績の概要 |
2015年度(平成27年度)においては、これまで学会発表、論文、公開シンポジウム等で公表した成果を取りまとめる作業を行った。そのうち浅草軽演劇に関する部分は、『ステージ・ショウの時代』(中野正昭編、森話社、2015年11月)の中で論考を発表した。なお交付申請時には、当該年度中には本研究課題の成果公表として出版する計画であったが、不測の事態が生じたため、これには至っていない。ただしシンポジウムの文字起こし原稿の洗練作業の他、出版に向けて研究代表者と共同研究者、そして出版社との打ち合わせを重ね、本研究課題の一部を共著として公表することとし、現在は執筆中の段階にある。また引き続き現物資料の収集ならびにデータ化を進めたが、連番のものでは欠落しているものも多々あり、この補充については今後の課題となる。 本研究課題においては、現物資料の入手に関しては古書店等からの情報に依存したが、マニアックな愛好家と競合することが多く、十分な収集が出来たとは言い難い。しかし4年間という研究期間を反映し、多様な種類、また定期刊行物のうちまとまった分量で入手できたものもある。これらについては、演劇・舞踊関係で公開されているデータベースと重複するものも含まれる。しかし本研究では、「資料」の所有ではなく、その記載内容に踏み込んだデータベースを作成し、画像と合わせてホームページ上で公開するものである。ただし上述の事情により、データベース作成の作業については現在も継続中である。 本研究課題に類する研究を行っている研究者は非常に少ないが、本研究課題は近代日本における舞踊史を包括するものであり、作成したデータベースがこれからの研究者に活用され、新たな知見を導くことが期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
収集資料のデータベース作成の作業が完了しておらず、出版に関しては、いまだ各人が執筆している段階にあり、当初の予定よりも遅れている。想定していた資料の収集・調査とは異なった不測の事態が重なったことによるものであり、十分な対応ができなかったことによる。様々な事態に対し、柔軟かつ即座に対応できる体制を予め整えておく必要があった。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き現物資料の収集、データ化およびデータベース作成の作業を進め、本研究課題によりホームページ上で公開した成果のさらなる充実を図る。ただし現物資料は貴重なために入手できるタイミングは予測不能であるため、長期間をかけることとなる。特に今後は、定期刊行物の欠落部分を重点的に収集する。 また上述したように、成果公表としての出版を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
不測の事態により、データベース作成のアルバイト謝金を当初の予定通り消化できなかったこと、また同様の事情により研究成果公表の出版が遅れたため、出版費用の支出に至らなかったことによる。
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次年度使用額の使用計画 |
出版に関しては、現在執筆中の段階にあるため、2016年度(平成28年度)中には出版が可能である。また当初は研究代表者と共同研究者の共著を予定していたが、研究成果をより充実した形で公表するために共著としたため、各執筆者の原稿執筆の謝金とする。また出版後のフィードバック用の郵送費に充当する。
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