デジタル環境下の映像作品における可視性に関する調査研究である本プロジェクトにおいては、文献資料と映像資料の調査、また、映像を用いた芸術作品を中心にした実地調査を通して、デジタル映像が可視的なものと可視的でないものの腑分けを、その物質的組成においてどのように組成しているかについて一定程度の理論的な整理をおこなうことができた。 具体的には、欧米で活性化しつつある新しい唯物論やイメージ人類学といった思想的動向の整理をおこない、それらが、どのように映像を用いた芸術作品が分析できるのかについて方法論を考察した。また、それらが、日本における映像文化にいかなる仕方で応用できるのかについて分析をおこなった。
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