研究課題
基盤研究(C)
18世紀のロココ時代のフランス宮廷衣裳の美意識を明らかにすることを目的とし、長年、絹生地の風合いを求めてドレスのフォルムの素材に拘り探していたが現存しないため、往時の欧州の蚕品種を研究調査したところ、蚕業技術研究所に研究のため遺伝資源として保存されていることが判明した。その蚕を9万頭まで増やし養蚕して、往時の方法で生繭から座繰りで製糸し製織し、ドレスを制作した。この生地は、輝く白さをもち、軽く、立体を保つ張りがあるが柔らかい特徴があった。次に、西陣の最後の摺り込みの伝統工芸士に天然染料で絣染を依頼し、その技術をビデオ撮影を行って記録し、手織りで製織し宮廷ドレスを制作し、美意識を検証した。
美学、服装史、博物館学、修復保存学