研究課題
基盤研究(C)
耳鳥齋は、肉筆の戯画や版本の出版で本領を発揮したが、戯作や茶利浄瑠璃にも手を染めた趣味人である。もともとは酒造業を営む資産家であったが、その後に骨董商に転業した。耳鳥齋の戯画を近代漫画の源流だと言ってよいかは難しいが、一コマ漫画や、見開き4から6頁での1図の独創的な構成、また漫画の吹き出しを用いたような場面は、近代漫画の原点を仄めかす。本研究は耳鳥齋の戯画と近代漫画との比較研究を遂行することによって、重要な結論を得た。
日本美術史