研究課題
基盤研究(C)
本研究は、日本の中世文学に潜む民俗的な想像力を、その享受史の側から再検討を加えたものである。その際、江戸時代の絵画や芸能など視覚的な影響作品に着目した。その結果、伝承性の解明には、書物の挿絵や地方の演劇など周縁的な事象が重要となりうることを述べた。また、類型的と思われる絵画表現のなかに、典拠となった文学作品における「視線」の問題を示唆する場合がありうることも指摘した。
人文学