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2014 年度 実績報告書

『新古今和歌集』の研究

研究課題

研究課題/領域番号 24520206
研究機関東京大学

研究代表者

渡部 泰明  東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (60191813)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード新古今和歌集 / 百人一首 / 縁語的思考
研究実績の概要

1)『新古今和歌集』の文献学的研究、2)『新古今和歌集』の注釈学的研究、3)『新古今和歌集』古注の研究の三本柱につき、おおむね順調に研究を進展させ、成果をまとめることができた。とくに「藤原定家の百人一首歌」(2014年10月)は、1)~3)を総合しつつ、定家の創作方法について、新古今和歌集古注と密接にかかわる百人一首古注や新勅撰集古注を援用しつつ、「縁語的思考」の視点から新たな指摘を行った。「歌の〈かたち〉――源俊頼の場合」も、中世和歌の新古今時代の先駆的存在である源俊頼の表現意識について、縁語的思考の視点から、分析を行った。「「高砂」の和歌的世界」(2015年1月)は、世阿弥の謡曲「高砂」の分析を行ったものだが、これも中世和歌との関連性を指摘しつつ、世阿弥の「縁語的思考」を解析することで、その作劇法のレトリックの側面への新たなアプローチの方法を提示した。。「言葉によってどのように「心」が表現されるのか」(2014年7月)は、徒然草に関する論考ではあるが、中世和歌によって育てられた縁語的思考が、散文においても生かされ、固有の論理を持つ散文の達成となった経緯を析出している。また、『古典和歌入門』(2014年6月)・『絵で読む百人一首』(2014年10月)は、いずれも和歌の読解を主体としたものだが、2)および3)の成果を含んでいる。どちらも一般向けの書籍だが、研究成果を広く社会に還元するという意図を持っている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] 「高砂」の和歌的世界2015

    • 著者名/発表者名
      渡部泰明
    • 雑誌名

      観世

      巻: 82-2 ページ: 24-32

  • [雑誌論文] 和歌の本意――『俊頼髄脳』をめぐって――2014

    • 著者名/発表者名
      渡部泰明
    • 雑誌名

      能と狂言

      巻: 12 ページ: 36-45

  • [図書] これからの国文学研究のために2014

    • 著者名/発表者名
      佐藤道生・高田信敬・中川博夫編
    • 総ページ数
      664
    • 出版者
      笠間書院
  • [図書] 人文知1 心と言葉の迷宮』(唐沢かおり・林徹編2014

    • 著者名/発表者名
      唐沢かおり・林徹編
    • 総ページ数
      229
    • 出版者
      東京大学出版会
  • [図書] 「かたち」再考 開かれた語りのために2014

    • 著者名/発表者名
      東京文化財研究所編
    • 総ページ数
      376
    • 出版者
      平凡社

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公開日: 2016-06-01  

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