本科研では日本近現代文学において「アメリカ」ないし日米関係がどのように表象されているかという問題について、現代の代表的作家でありまたアメリカ文学の優れた翻訳者でもある村上春樹を主な対象として探求した。その成果としては2014年11月13日に、著名な文芸評論家である加藤典洋氏、千石英世氏、およびアメリカから日本文学研究者であるマシュー・ストレッカー氏を招いてシンポジウム「戦後日本文学とアメリカ」を開催し、盛況のうちに終えることができた。また2015年2月には村上春樹の文学世界を、研究代表者を含む内外の研究者が多角的に捉えた『世界文学としての村上春樹』を本学出版会より刊行した。
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