研究課題
基盤研究(C)
神奈川近代文学館蔵の野間宏『青年の環』の原稿類や刊本に関してデータベースを作成して、各種資料所内容を容易に比較し、度重なる改稿過程を詳細かつ簡便に確認出来るようにした。その結果、次第に表現技法が工夫され、作品解釈の幅が拡がり、また深められる様相が明らかになった。また、野間の「全体小説」論について、中村真一郎や三島由紀夫など日本の戦後文学、バルガス=リョサなど世界文学、また「全体」をめぐる哲学思想と関連付けて考察し、その独自の価値を明らかにした。
日本近代文学